Ledger Nano Xを買ってレビューも済ませて、結論としては僕にとっては微妙な製品だったのですが、それでもどうしても必要だった理由があります。
それは僕のハードウェアウォレットを買ってすぐにしなかったあることが原因です。 他の人にも同じ失敗はしてほしくないので、今日はこれについて書いてみました。 失敗談です。
ハードウェアウォレットのリカバリーフレーズ
どのメーカーのハードウェアウォレットであっても、必ずあるものがあります。 それがリカバリーフレーズです。 秘密鍵というやつですね。
ちなみに、Ledgerではこのフレーズはランダムな24単語からなっています。
で、このリカバリーフレーズですが、Ledgerでは初期設定時にしっかりメモをしておくようにと警告されます。 当然僕もしっかりとメモを取りました。 ここまでは問題ないです。
実際に問題になるのは、それからずっと先のことでした。
このリカバリーフレーズで本当にリカバリーできるの?
Ledgerを使い始めて、Ledgerが管理するアカウントにGodsUnchainedというカードを貯め込むようになりました。 このカードは通常のトークンと違ってイーサリアムのNFT(NonFungibleToken)と言われる規格に該当するのですが、これがちょっと厄介な状況を作ってしまうことになります。
昨年末あたりにLedger Nano Sの大規模なアップデートが提供されました。 僕は元々メタマスクとの接続周りに不具合を感じていたので、早速アップデートしようとした訳なんですが、ここで不安にさせられることになります。 説明文にリカバリーフレーズについての注意書きが書かれていたんですね。 「場合によってはアップデートに失敗することもあって、その場合はリカバリーフレーズで復旧しましょう」みたいな感じの文章です。
僕は確かにメモとして取ってあるので問題ないと言えば問題ないのですが、でも実際にそれを使って復旧した経験はないんですよ。 つまり、このリカバリーフレーズで本当に復旧できるかどうかは分からないんです。
たくさんあるNFTのせいで試そうにも試せない
なら、一時的なアカウントをメタマスクに用意して、そこにLedger内の資産を全部移動しよう! こう思うわけです。 でもNFTのせいで、それが本当に面倒くさい状況になってしまっていたのです。
というのは、NFTは全てが個別のものとして扱われるので、他のトークンと違って1個ずつしか送付できないようになってるんです。
僕は当時2,000枚近く持ってたので、それ全部を移動するとなると、手間も送金手数料も結構かかるんですね。 コストについては安くて1枚3円くらいの手数料だったので、6,000円くらいです。 もし問題なかったとしても、また戻さないといけないので、倍の時間と費用がかかることになります。
こういう理由から、「どうせ12,000円+膨大な無駄な時間が掛かってしまうのなら、もう1個デバイスを用意したほうが良いな」という判断になり、今となっては必要でもなかったLedger Nano Xを買うことになったんですね。 安いLedger Nano SでなくてLedger Nano Xだったのは、「どうせ買うなら新しい物を使ってみたかった」という好奇心からです。
最初にリカバリフレーズの有効性を確認すべき
さて、Ledger Nano Xで実際にリカバリーを試してみた結果、リカバリーフレーズには全く問題がありませんでした。 結果だけ見れば、ただの心配しすぎという話で終わるのですが、でもこれって事前の取り組み次第では完全に防ぐことができた事案です。 手に入れたらスグにリカバリーを試せば良かった話ですから。
いま、dAppsゲームの開発があちこちで進められています。 僕の中にはいつかのソシャゲブームの前兆みたいな感覚があります。 ですから、おそらくですけど、dAppsゲームをやるために仮想通貨を始めるという人も出てくるはずです。 そういう人の中には僕と同じような体験をすることになる人も出てくるでしょう。
だからこそ言いたいです。 ハードウェアウォレットを買ったらまずはリカバリーがちゃんとできるかどうかを確認したほうがいいです。 このひと手間だけで、後々やってくる余計な心配や時間やコストから解放されますから。
以上、今日はこれにて!