水槽台としてメタルラックは使えるのか?
僕は水槽台という存在を知らなかったのもあって、元々使用していたメタルラックを水槽台として使用しています。
結論
使えることは使える。 でも、水槽についている長期保証は使えなくなってしまうため、完全に自己責任です。
メタルラックを水槽台として使うためには
メタルラックの中には、ドウシシャ製のルミナスラックのように、1つの棚板の耐荷重が250kgという物凄く頑丈なものも存在します。 しかし、メタルラックは基本的に水槽用には作られていません。 そのまま使用すると水槽の方が崩壊してしまうリスクが高いです。
もし(それなりに)安全に水槽台として使うには、やはり手間をかける必要があります。
1. 重みを均一に分散するための板を用意する
メタルラックの棚板は基本的に金属の網が張ってある訳ですが、そこに長い時間水槽をのせていると、その網の部分が次第に歪んできてしまいます。 そして、現在主流のオールガラス水槽なんかは特にそうなんですが、この歪みが原因となり、簡単に水槽が崩壊してしまいます。
オールガラス水槽の注意文にやたらと「平らな場所に置きなさい」と書いてあるのは正にこれのことで、水平でない場所に置いてしまうと簡単に割れてしまうからです。
これを解決するには、網全体に均一に水槽の重みが分散するように平らな板を棚板の上に載せれば良い訳です。 その上に水槽を置けば網は歪みませんし、仮に歪んでしまったとしても板があるので無視できます。
おすすめの板
とはいってもどんな板でも良いわけではなく、一般論としては厚さ12mm以上の平らな板です。 候補で上がりやすいのはコンクリート作業用のコンパネです。 コンパネというのはベニヤ板に防水性を高める加工をしたもので、建設工事用で多く必要とされるため、値段が安いというのが特徴です。
ただ僕の場合は、コンパネは見た目に少し問題ありですし、そもそも室内用として作られていないので環境基準を満たしていないという事があるため、コンパネは最初から選択肢に上がっていません。 その代わりにシナベニヤという合板(一般的なベニヤ板よりも美しく、家具などで使われる合版です)を用意し、耐水性確保のためのニス塗りをした上で使用しています。
ネットのオーダー注文だとプロの手によって加工してもらえるので間違いないですし、ただ届くのを待つだけというのも楽なので、割とおすすめ。 ホームセンターよりは高上りになっちゃいますけど。
下に載せたショップだと21mmという相当頑丈そうな板が、12mmと大差ない価格で販売されています。 板は厚いほうが歪みにくいみたいなんで、僕はこの21mmを買ってみました。
ニス塗りで耐水性を上げる
合版の耐水性は製造過程で使われた接着剤によって変わり、コンパネのように耐水性の高い接着剤で作られたものも有りますが、合板の多くは耐水性の低い接着剤で作られています。 耐水性の違いによってグレードが分けられており、前者であればT1、後者はT2という表記で書かれています。
水槽用として合板を使う場合はT2の合板が良いのですが、コンパネ以外ではなかなか見つからず、値段も高くなってしまいます。
なので、安く済ますためには、自分でニス塗りするのが一番だと思います。
ちなみに僕が使ったニスは和信ペイントの水性ウレタンニスです。 食品衛生法に適合している数少ないニスです。
ニス塗りのやり方
ニス塗りは少し水で薄めた方が塗りやすく、薄く重ね塗りするのが基本です。 そしてニスの染み込みが良くなるように、初回は粗め(#120くらい)の紙ヤスリ(サンドペーパー)を軽くかけてから。 天気にもよりますが、塗る度に1時間以上乾かします。 2回目以降は#240、仕上げの回を#400というように、サンドペーパーの粗さを細かくしていくのがポイントです。
僕が実際に塗ったものが上の写真になりますが、この色になるまで4回塗ってます。 やってみて分かりましたが、上手に塗るのは結構難しいです。
2. 重心を低くする
水槽を高いところにおくと、ちょっとの振動でも水面が大きく揺れるのが分かると思います。 重心が高いからです。 重心が高いと振動に弱くなるんですね。
なので水槽を置く場所を高くしてしまうと、水槽の水が溢れてしまったり、最悪ラックごと倒れてしまうリスクが高まってしまいます。 メタルラックに水槽を置くのであれば、なるべく低い位置にしたほうが良いことは間違いありません。
3. 転倒防止対策をする
それでも重心を高くしたいのであれば、専用パーツとして販売されている転倒防止用のパーツを使えば一応可能だと思います。 ただ、このパーツも買うとなるとコストがかなり膨れてしまうので、複数の水槽を設置する場合を除けば、専用の水槽台を買ったほうが安上がりになっちゃいます。
以上、今日はこれにて!