うちの水槽には現れないものと思ってたんですが、12月頃からポツポツと発生するようになりました。 水槽が安定しだす頃に出てくるって話は本当でした。
黒髭苔のすがた
画像なんですが、ちょっとカメラの性能が低くてちゃんと見ないと分からない写真に仕上がってしまったんですが、よく見ると苔の色が脱色してきて白っぽくなってるのが分かると思います。 底床の掃除と水換え頻度をかなり上げて頑張った成果が現れたらしく、真っ黒だったところから白髪混じりのグレーヘアへと変化しちゃいました。 このまま枯れてミナミヌマエビに処理してもらえたらなと期待してるんですけど、このあたりどうなんでしょう?
ま、それはさておき、今日は黒髭コケへの対応策について調べたことのまとめが本編です。
黒髭コケの基本的な対処方法
- 水換え
- フィルターの掃除
- ライトの照射時間を減らす
- 酢酸を塗る
- 生物兵器
- サイアミーズフライングフォックス
- ヤマトヌマエビ
- リン酸除去剤
黒髭コケの対策について調べると、だいたいこの6つが紹介されていますね。 最初の3つについては一般的なコケの対処法と同じなんで、対策らしい対策は後半の酢酸、生物兵器、リン酸除去剤の3つということになります。
酢酸
まず1つ目の酢酸ですが、これは強制的に黒髭コケを枯らしてしまう即効性の高い方法で、調べると大抵これがヒットします。 一番人気な印象。
注意点は酢酸は強酸であるということ。 ph変動をもたらすんで、水槽に戻す際にはよくすすぐように。 水槽から取り出せない箇所には基本的には使いにくいです。
同じ強酸であるクエン酸も代用品として人気です。 僕はクエン酸派。
生物兵器
酢酸では対処できない箇所にも対応できるのが生物兵器な訳ですが、生物の食欲次第ゆえ、どうしても安定性に欠けてしまうのが残念なところ。
特に効果があると言われるサイアミーズフライングフォックスであっても、個体差が激しい(成長すると食べなくなりがち)ことや12cm程度まで成長し、縄張り意識も強くなっていくこと、蓋をしないと飛び出してしまう性質があるということから、導入を後悔する声も地味に多いのが特徴。 もう一方のヤマトヌマエビにしても、そこまで好んで食べないそうなので、それなりの数をいれないと効果が分かりにくい模様。
皆から嫌われる黒髭。 余程マズいんだろう…。
リン酸除去剤
僕なりに調べてみた結果、おそらく最終手段的なポジションにあるのがリン酸吸着剤。 これは主原因とされているリン酸を化学的に強制排除しちゃう方法になります。
メリットはフィルター内に入れておくだけで数ヶ月効果が持続してくれるという手軽さ。 デメリットはリン酸の量が減ってしまうため、水草の成長が落ちたり止まったりすること。
そこまで高い商品でもないんで、上手く使えればこれが一番手軽で便利そうです。
黒髭コケが生えない環境を作ることにした
黒髭苔が生えてしまった水槽は45cm水槽で、被害はポツポツとこじんまりとしたのが数えられる程度で済みました。 早い段階から対処したのが良かったのかな。
それで今後の話なんですが、水槽が大きければ予防的にサイアミーズフライングフォックスを複数入れたいところなんですが、さすがに45cm水槽には厳しい気がしてます。 なによりメダカ水槽ですしね。
で、最初はリン酸除去剤で楽しちゃおうかな〜!とか考えてたんですけど、やっぱり水草がダメになっちゃったら困りますよね。 なので、まずは使わない方向で頑張ってみることにしました。 経験的にも大事だと思うんで。
という訳で、今後はとにかく黒髭コケが生えにくい環境を作るのを目的とし、以降はそれについての話になります。
黒髭コケとリン酸の関係
その前に考えるべきは黒髭コケの原因です。 これについては既にリン酸除去剤で触れたようにリン酸ですね。
それでこのリン酸という物質なんですが、生体にエサを与えることを通じて水槽内にやってきて、水槽内では水草の栄養分として活躍することになります。 しかし水草に消費される量よりも、エサとして日々追加されていくリン酸の方が多くなりやすいため、どうしても水槽内はリン酸過多になりやすく、それをどうにかするためにコケが自然発生的に生えてくるという寸法です。
つまり、リン酸をコントロールすることが黒髭コケ撲滅の一番の近道ということになります。 水換えやフィルターの掃除が重要となるのはこのためですね。
全てはバランスである
結局のところ、水草で消費される量 > エサで追加される量となるようにバランスを取ればいい訳です。 なので考えるポイントは水草と魚に関連したものになります。
エサの量を減らす
エサを与えすぎているなら、エサを減らすことが可能です。 そしてこれが一番効果が高いです。
エサのパッケージにはしばしば「一日2回2〜3分で食べ切れる量」と書かれていますが、ちゃんと魚のお腹を観察して調整したほうが確実っぽいです。 デブっていたら与えすぎだし、ガリガリだったら少なすぎという簡単な判断法です。
魚の数を減らす
魚の数が多いほど必要なエサの量が増えるので、魚を減らせばリン酸は貯まりにくくなります。
極論、生体を最低限のお掃除生体に限定すれば、水槽にコケは生えないんだと思う。
水草を増やす
ベアタンクだったり水草を植える余地が残っている場合は、水草を追加すれば状況は改善しますね。
成長の速い水草を植える
成長の遅い水草ほど吸収するリン酸が少なくなります。 ということは、初心者向けと言われるミクロソリウムやアヌビアスナナのような”日陰でも育つ水草(陰性水草)“ほど、リン酸の吸収量は落ちる計算になります。
しかし成長の速い植物の多く(ロタラやパールグラス、ハイグロフィラ等)は高光量を好みます。 ライトやCO2添加など機材の見直しも必要になってくるので、ここに関してはお財布次第とも言えそうです。
底面フィルターは黒髭パラダイス…?
リン酸の性質に「底床に貯まる」というのがあります。 水換えのときに底の方から吸い出すのはまさにこのためです。
で、この文章を書いている今の今まで考えもしなかったんですが、底面フィルターってどう考えてもリン酸を吸い出すのに不向きですよねぇ…。 底床が入りこまないように、スノコ型のプラスチック板を引いてるわけですから。 それでいてそこを水が通過していく訳ですから、上手く掃除ができていない限り、どう考えても吐出口から出てくる水にはリン酸が豊富に含まれてるはず。 また、底面フィルターはそもそも底床を定期的に掃除することが前提となっているんで、水草もあまり植え付けられないですし。
つまり、硝酸塩に対しては物凄いパワーを発揮するけれど、黒髭コケ(リン酸)が生えやすい構造になっているのが底面フィルターなんじゃないかなと思うわけです。 ほぼ直感ですけど、たぶん合ってるような。
まぁでも、底面フィルターでありながら水草をふんだんに植えて、しかもしっかりと管理できてる人もいるみたいなんですよね。 もしそれが本当に本当ならこの考えは根底から崩れちゃう訳なんですが、おそらく何かコツがあるんでしょう。
ほんと奥が深い。
どちらにしても一旦水槽全体の見直し作業が必要そうです。 ちょっと大変だけど、早めに考えないと。
以上、今日はこれにて!