60cm水槽でメダカを飼育していて水流についての考えが変わったので、今日はそれについて。
メダカは水流に弱い
メダカは水流に逆らって向かって泳ぐ習性があります。 水流の程度とその時の水槽環境の関係次第ではメダカが死んでしまうこともありまして、「メダカに水流は良くない」と言われがちです。 実際、僕が初めて買ったメダカも死んじゃってますから、これについて全否定はできません。 やはり強い水流はメダカにとっては致命的です。
水流がないことのデメリット
水流は無いほうが良い。 そう思って全く水流のない環境で飼育していたのですが、いまはやってません。 アクアリウムには水流がないことによる弊害もまた存在することが分かったからです。
思いつくままに挙げてみます。
- 油膜ができやすくなる
- 水草の成長が鈍る
- 酸欠になる恐れ
- 酸欠になると魚だけなく濾過バクテリアにも悪影響
とにかく水流がそれなりにあったほうが色々と都合がいいんですね。
酸欠は言うまでもないですが、油膜のある水面は見るに耐えないですし、水草の成長が鈍ってしまうのも良くないです。 往々にして水草はメダカより高価ですから。 しかも運が悪いと、水草が苔まみれになってしまって、トリミングせざるを得なくなることもあります。 トリミングは多かれ少なかれ水草にダメージを与える行為です。 あまり頻繁にやっていると次第に元気がなくなっていくので、結果として水草をダメしてしまう可能性もある訳です。
これらを踏まえた現時点での僕の考えでは、水流自体が悪いわけではなくて、水流を如何に作るかが重要ということです。
適切な水流とは?
じゃぁどうすればいいの、と思いますよね。 僕もメダカを死なせてしまった頃はずっと考えてました。
で、今ある僕の考えは次の2つをベースにしています。
1. 水面は穏やかに
水流に乗ってエサが流されてしまい、メダカが一生懸命追いかけているような環境は基本的にダメです。 かなりの確率で体調を崩します。 エサを食べるのが下手な個体も時々いますからね。
エサが食べやすいかどうかは大前提です。
メダカは日光浴が好きでよく水面に浮かんでボーッとしてたりしますし、寝てるときも水面に浮かんでるくらいなので、水面で強く流されてしまう環境は問答無用でアウトと考えていいです。
2. 水はちゃんと流す
例として外掛けフィルターを使う場合で考えます。
外掛けフィルターの吐出口近くまで水をいれてくと、どれだけ流量を絞ってみても水面の流れは速かったりします。 適正サイズ未満のフィルターを使っても、これは必ずと言っていいほど起きたので、これが外掛けフィルターの仕様なんだと思います。 しかしこれでは、当然ですが、メダカは疲弊します。
そこで取るべき方策は、水面に水を流すのでなくて、水中に向けて水を流すようにセッティングすることです。
水位をある程度落として滝のようにして使ってみたり、吐出口前に自作のカバーをつけてみたり等、遣り様はあると思います。 もちろん水をどう循環させるか考える必要はありますけど、メダカが流されて仕方がない状況は回避できるはずです。 流量調節は必須です。
こうすると、メダカにとって都合のいい水流の穏やかな場所と流れの速い場所が混在する形になるので、あとはメダカ自身が各々の好む場所へと移動します。
泳ぐのが大好きなメダカもいる
うちの底面フィルター駆動の60cm水槽には面白い動きをするメダカが多数います。
この底面フィルターは水中ポンプで動かしているんですが、その水中ポンプの吐出口前が一部のメダカ達に人気があって、ほぼ毎日場所の取り合いをしています。 流量については、外部フィルターの流量なんかとは比べ物にならないくらい低い設定にしているんで、要は大したことはないんですが、それでも水槽内では一番強い流れになってる場所です。 日替わりで違うメダカが泳いでるんで、思った以上に人気っぽいです。
でもそれ以上に興味深いのは、そこで泳ぐメダカがやたらと長く泳ぎ続けていることです。 1時間以上同じメダカが泳ぎ続けていることも今では普通の光景。
メダカに水流は良くないと言われているので、当初は僕も「水流=悪」のように考えていたんですが、これを見ている限りとてもそうは思えないんですよね。 まぁまだ生まれて1年経ってないメダカなので、単に泳ぎ回りたい年頃という可能性は否定できませんが。
まとめ
今回の話の結論としては、メダカには水流を好むメダカも一定数居ることや、水槽内の環境を考えると水流は必要ということでした。 ただ、水槽サイズが小さい場合は、そもそものメダカの移動できるスペースが限られているので、この話はほとんど意味をなさなくなってしまう可能性があります。
また、流れの強い場所には黒髭苔が出やすいこともあるので、滝のように直下に落とすより、角度をある程度付けて落とした方が良かったりするかもしれません。
以上、今日はこれにて!